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よくある質問

アレルギーに関する
質問をまとめています。

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その他

匂いが原因となるアレルギーはありますか。

アレルギーとなる原因物質は、ほとんどがたんぱく質です。匂いはたんぱく質ではないため、アレルギーが生じることはまずありません。

小学校では、課外学習のときに動物にふれあうことがあります。動物アレルギーの子どもは触らないで、離れて見るだけにしていますが、その他の子どもたちは、触ったあとに手を洗ったほうがよいですか。

アレルギーがあってもなくても、動物への感染を防ぐために動物を触る前に手を洗うことになっています。アレルギー検査を受けていない子どもで症状が出てしまう場合もありますので、触った後も手を洗ってください。

引っ越しをしたのですが、どこの病院でアレルギーを診てもらえるかがわかりません。

各都道府県ではアレルギー疾患拠点病院が設置されてきています。アレルギーポータルにて各都道府県の拠点病院を調べることができます。また、日本アレルギー学会の検索サイトでは、ご自宅から近い場所や通院しやすい場所のアレルギー専門医を検索することが可能です。

薬物アレルギーの検査にはどのようなものがありますか。

血液検査(リンパ球刺激試験)、皮膚テスト(皮内テスト、パッチテストなど)があります。最も確実な検査は、もう一度、原因として疑わしい薬を内服していただく「誘発試験(内服試験)」ですが、重篤なアレルギー症状が出ることもあるため、アレルギー専門医への相談が必要です。

ある特定の薬を飲むと具合が悪くなります。どのような薬を飲んではいけないのでしょうか。

これまで服用した薬と、薬を飲んだあとに出てきた症状の関係から、原因となる薬物や薬の原材料への添加物が推測できることもあります。まず、どの薬を飲んだあとに、どのような症状が出たことがあるのかなど、できるだけ詳細にメモなどをしてアレルギー専門医にご相談ください。

家の掃除が不十分だとアレルギーになりやすいですか。

家の掃除がアレルギーの発症に影響を与えるかどうかは、はっきりとはわかっていません。ただし、ダニが多い環境で生活すると、ダニに感作されやすくなるので、部屋のホコリを減らすことは大切です。(参考:「小児アレルギー疾患保健指導の手引き」より)

妊娠中の喫煙はアレルギーに関係ありますか。

妊娠中の喫煙は、生まれてくる子どものぜん息の発症につながるばかりでなく、アレルギー以外にも母親と子どもにさまざまな悪い影響をもたらすことが知られています。母親だけでなく、家族全員で禁煙・分煙が必要です。妊娠中の喫煙(受動喫煙含む)および生まれた子どもの受動喫煙はぜん息の発症に関与する可能性が報告されています。また、ベランダや換気扇の下で喫煙しても、受動喫煙の影響があることが知られており、母親のみではなく、父親やその他の家族も含めて禁煙・分煙を行う必要があります。また、近年使用が増加している非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの健康被害に関しては明らかになっていない点もありますが、その有害性が報告されています。(参考:「小児アレルギー疾患保健指導の手引き」より)

親や兄弟、姉妹にアレルギー疾患をもつ人がいると、新たに生まれてくる子どもはアレルギー疾患になりやすいですか。

アレルギー疾患の発症に遺伝的な要因は関係がありますが、それだけでアレルギーになるわけではありません。アレルギー疾患の発症における遺伝的な要因の関与は大きく、多くの研究の結果から、アレルギー疾患の家族歴は子どものアレルギー疾患発症のリスク因子であることが示されています。しかし、アレルギー疾患の発症には環境要因などのさまざまな要因が関与しており、遺伝的な要因のみでアレルギー疾患が発症するわけではありません。(参考:「小児アレルギー疾患保健指導の手引き」より)

親がアレルギー疾患を経験していた場合、子どももアレルギー疾患になるのでしょうか。

体質としてのなりやすさは遺伝すると考えられています。アレルギー疾患は遺伝的な要因だけでなく、生まれたあとの環境的な要因が大きく影響するため、必ずしも親と同じようにアレルギー疾患が発症するとはいえません。また、発症しないともいい切れません。発症を予防するためには、アレルゲンを体内に進入させない環境整備をできる範囲で行うことが効果的です。

薬を長く使い続けていますが、妊娠には影響ないのでしょうか。

薬によっては妊娠に影響する可能性が稀にあるため、妊娠を希望される段階で主治医に相談してみましょう。治療中のアレルギー疾患にも、おなかの中の赤ちゃんにも影響が少ない治療法に変更するよう主治医が提案してくれたり、専門的な知識を有する医療機関を紹介してくれたりするでしょう。ご自身の判断で薬を中断して病状を悪化させてしまうことは避けてください。

主治医の説明でよくわからないことがあったのですが、調べてみてもよくわかりません。どうしたらよいでしょうか。

受診後、忘れないうちにメモをとり、何がわからなかったのかについてA4判1枚以内で簡潔にまとめておくことがコツです。このメモをもとに、次回の診察時などに主治医へ聞いてみましょう。主治医との時間がとれない場合は、薬剤師や看護師に聞いてみるのもよいでしょう。

初めてアレルギー疾患が疑われたとき、どの診療科を受診したらよいのでしょうか。

成長段階であれば小児科を、成人の方で、たとえば息がゼーゼーするなどの呼吸器症状であれば内科や呼吸器科などを、また年齢によらず症状が生じた部位により皮膚科や耳鼻咽喉科、眼科を受診してください。アレルギー科を掲げている医療機関であれば、よりアレルギーの病態や症状に応じた診療を行います。アレルギーの専門医であれば、アレルゲン(原因抗原)の特定など専門的な検査や治療を受けることができます。

「○○がよい」という情報を聞いたので試してみようと思うのですが。

まず、情報源が確かなのかどうかを判断しましょう。たとえば、消費者庁が認可する特定用途食品にはアレルゲン除去食品があり、上手に活用すれば生活の質の向上が期待できます。仮に信頼できる情報だとしても、医師による治療や指導を補助する程度の情報であるとお考えください。医師は科学的な根拠に基づいて治療を進めていますので、情報を得た時点で医師に尋ねてみてください。

アレルギー疾患は、めずらしい病気なのでしょうか。

わが国では、国民の約2人に1人が、ぜん息、アトピー性皮膚炎、花粉症、食物アレルギーなどのアレルギー疾患にかかっているといわれており、決してめずらしい病気とはいえません。国は、アレルギー疾患対策基本法という法律をつくって各都道府県に1~2か所の拠点病院を指定するなど、より多くの方々へ適切なアレルギー疾患医療が届くように整備を行っている最中です。

アレルギーという言葉の由来を教えてください。

アレルギー(allergy)という用語は、オーストリアのウィーン大学小児科にいたフォン ピルケ(von Pirquet)先生が、1906年に初めて使ったといわれています。ギリシア語の“allos(変じた)”と“ergo(作用)”が語源で、体を守る仕組みである免疫が「変じて」、有害な「作用」を起こしてしまうことを表現した言葉です。