◎発作が起きないようにする薬(長期管理薬)
- 1)吸入ステロイド薬:
アレルギーの炎症をしずめる薬で、ぜん息の長期管理薬の基本です。吸ったらうがいをします。ステロイドを怖がる人がいますが、長年の使用経験から安心して服用できるようになっています。 - 2)経口ステロイド薬:
重症度が高い患者さんに処方されます。
2.長時間作用性β2刺激薬(吸入薬、貼付薬、経口薬):
文字通り長時間にわたって気管支拡張効果を持続し、就寝前に服用して夜間や早朝のぜん息症状を抑えます。
3.吸入ステロイド薬/長時間作用性吸入β2刺激薬配合剤:
アレルギーの炎症をしずめる吸入ステロイド薬と空気の気道をひろげる気管支拡張薬が同時に服用できる薬剤です。
4.ロイコトリエン受容体拮抗薬:
アレルギーの炎症をしずめて気道をひろげる薬です。
5.テオフィリン徐放製剤:
アレルギーの炎症をしずめて気道をひろげる薬です。
6.長時間作用性抗コリン薬(チオトロピウム臭化物水和物):
ぜん息の長期管理薬としては吸入ステロイド薬と同時に服用する必要があります。本薬(チオトロピウム)は慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療に用いられており、ハンディヘラーとソフトミストインヘラーの2種類がありますが、ぜん息にはソフトミスト吸入器による使用のみが承認されています。
7.抗IgE抗体製剤(オマリズマブ):
1~6の薬でもぜん息のコントロール状態が改善しない場合に使用します。
8.(1)抗IL-5抗体製剤(メポリズマブ)、(2)抗IL-5受容体α鎖抗体製剤(ベンラリズマブ):
1~6の薬でもぜん息のコントロール状態が改善しない場合に使用します。
9.ロイコトリエン受容体拮抗薬以外の抗アレルギー薬〔メディエーター遊離抑制薬、ヒスタミンH1受容体拮抗薬(抗ヒスタミン薬)、トロンボキサン阻害薬、Th2サイトカイン阻害薬〕:
気道がせまくならないようにアレルギーの反応をやわらげる薬です。
10.その他の薬剤・療法:
特異的免疫療法などがあります。